SEOコンサルの日常

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復活したMERYのSEOを自分だったらどう考えるかを妄想

Webに関わった業務をしている人ならば知らない人はいない、女性系メディアのMERYが11月21日に復活しました。
新生MERYが11月21日に開始――小学館とDeNAの共同出資会社として復活

記事のパクリや体制面など倫理的な問題についてはたくさん言及されていると思いますので、ノーコメントですが、
SEOやユーザーニーズ、UIという面から考えると、とても偉大なサイトだったなと思っています。

どういった点でよく考えられたサイトだったのか、複数の観点から分析します。

・インデクサビリティ(ページが検索エンジンに認識される速さ、認識されやすさ)

基本的な話になりますが、Googleがページを発見するためには、クローラーがリンクという道をたどってページを巡ります。

ページに対して沢山道が繋がってる方が通る回数も増えますし、その道がサイトの奥底でなく上の方にある方が道自体も見つかりやすいです。

MERYの様な記事メディアは、記事が最も重要です。
毎日新しい記事が制作されますし、場合によってはリライトなどもあるでしょう。

新規記事が早く検索エンジンに登録された方が良いですし、リライトした内容を検索エンジンに早く認識させれば評価の向上も期待できます。

上記の点からMERYがインデクサビリティに優れていた点は3つです。

1.タグページを作り、階層の浅いところに置いた
2.ライターごとのページを作った
3.各記事ページから記事ページへのリンクを張り巡らせた



さて、そんなMERYが復活するわけですが、復活にあたり社会的な目をかいくぐりつつ、
SEOの成果を最大限に出すためには、自分だったらこうする、という観点で書いていこうと思います。

プレスリリースでは以下の縛りがありますので、それを考慮します。
MERYさんのプレスリリース
(1) MERY公認ライターとは、株式会社MERYにて新たに採用面接を行い、教育・研修を受けたライターです。
・一般投稿による記事は一切取り扱いません。
・非公開化前の旧「MERY」の記事は一切使用しません。
(2) すべての記事は校閲、編集部の二重チェック後に公開いたします。

上記の縛りを受けて、行うことは以下です。

1.ドメインは過去と同じドメインを使う
2.記事の中で被リンクを多く受けていたURL順に記事入れ込む(もしくはリダイレクト)
3.過去記事は同じ切り口のものは2,3記事を統合してリライトして公開
4.記事の公開は40記事/日くらいで様子を見つつ公開


それぞれについて説明します。
1.ドメインは過去と同じドメインを使う
プレスリリースを見る限り、過去ドメインを使うみたいです。

やはり過去に獲得したあれほどのリンクを新たに積み上げていくには数年かかるため、
ドメインに関しては最優先するべき項目だと思います。

非公開に伴い、コンテンツもしっかり書かれていて信頼度の高い様々なメディアやブログからのリンクも増えていることでしょうし、
過去ドメインが使えるか使えないかで売上もユーザー数も半分くらい変わるのではないでしょうか。

2.記事の中で被リンクを多く受けていたURL順に記事入れ込む(もしくはリダイレクト)
これも1と同じく、優先すべき項目になります。
おそらくMERYクラスのサイトになれば、各記事にもリンクが5~100程度集まっているのではないかと推測します。

それらのリンクが外されることは恐らくないため、URLについてリンクは今も生きていると考えられます。
そこで、URLごとの被リンク数をサーチコンソールやAhrefsで調べて、被リンク数が多いURLをリストアップします。

記事URLで被リンクが多いURL順に、新規に作った記事(記事も検索回数が多い競合性の高い記事順)を入れ込んでいきます。
記事ページでリンクを獲得することは、ドメインにリンクをもらうことより数倍難易度が高いので、個別のURLでリンクを貰っているURLは有効活用します。

3.過去記事は同じ切り口のものは2,3記事を統合してリライトして公開
非公開前の記事は使わないとのプレスリリースが出ていますが、「そのまま使用しない」という意味だと捉えています。

過去に作っていた記事がそのまま破棄されてしまうのはもったいなさすぎるので、切り口が似ているような記事を統合することで、
記事のボリュームを増やしたうえでリライトし、1つの記事を作ります。

ただし、リライトや統合は難易度が高いので、新規に作る方がコストがかからないのであれば3番の施策は行わないかなと思います。

ただ、パクリ以外にもそれなりにしっかり書いていた記事もあると思うので、それは捨てずに活用したいところです。

4.記事の公開は20記事/日くらいで様子を見つつ公開
これは一気に記事を公開することで、何かしら悪影響があるのを気にしています。

恐らく初速を出すために記事を結構ためているのではないかと想定されますが、
一気に公開することでGoogleからスパムと判定されるリスクを恐れ、公開数は徐々に増やしていきます。

ただし、これも過去ドメインを使うのであればそこまで問題ないかもしれません。

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自分がぱっと思いつくのは以上の対策です。

なんにせよ、ドメインの被リンク数が膨大なのである程度何をやってもそれなりの順位を獲得し、流入も得られるとは思いますが。。。
実際に復活してどういう施策を行っていくのかは楽しみです。

 

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